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2026.1.3 0:00

I was interviewed by El Templario del metal

中南米のメタルウェブジンTemplario del Metalに私Kazuのインタビュー記事が掲載となりました。


和訳は下記となります。

DEATHROLL インタビュー

日本のバンド DEATHROLL は先日、ドイツのレーベル STF Records と新作アルバム
『A Woman Collapsing on the Glacier』 のデジタルリリース契約を締結したことを発表しました。
リリース日は 2026年2月25日、これは Kazu の誕生日でもあります。

この絶好のタイミングを機に、バンドの中核である Kazu にいくつか質問を投げかけてみました。



DEATHROLL は2012年にソロプロジェクトとして始まり、今も完全にあなたのビジョンによって動かされています。

このような孤独な芸術的負担を背負うことの「強さ」と「危うさ」は何だと感じていますか?

強みは、いかなる妥協もなく自分のビジョンを表現できることです。
一方で弱点は、自分が低いレベルのことをしていても気づけない可能性がある点です。
だからこそ、このアルバムには、今この瞬間の Deathroll の Kazu としての、私の本当の技術力が表れていると思っています。



あなたの音楽はしばしば「心を引き裂くような闇」と表現されます。

あなたにとって闇とは、破壊的なもの、浄化するもの、それとも単なる真実なのでしょうか?

ある場合には、それは私の現実の人生における障害やストレスの源を風刺したものです。
また別の場合には、人間の嘘や悪意を表現しています。



世界的に「災害」と結びつけられる福島の出身ですが、

地理や歴史が、無意識のうちにあなたのサウンドへ影響を与えていると思いますか?

災害当時は、それを恨ましく思った時期もありました。
しかし現在では福島は大きく回復しており、今の影響は比較的小さいと思います。
とはいえ、あの災害が私にとって一種のショック療法のような役割を果たしたのは事実です。
言い換えれば、あの地震は Deathroll を大きく前進させる原動力になりました。



DEATHROLL の各アルバムは、絶望を誇張するのではなく、研ぎ澄ませていくように感じられます。

核心的な美学を保ちつつ、感情の反復をどう避けているのですか?

私は、必要以上に絶望を誇張しているとは思っていません。
ただ、現代社会にはそれだけの絶望が実際に存在しており、それを歌っているだけです。
Deathroll の信念として、私は絶望に押し潰され、単なる感傷に沈むことを望んでいません。
ブラックメタルには、絶望から立ち上がる力があると強く信じています。



あなたの歌詞や音楽には、解決や希望がほとんど示されません。

芸術には癒やす義務があると思いますか? それとも、ただ暴くべきものなのでしょうか?

芸術とは、ただ感情を表現するものだと思っています。
それを聴く人が、自分自身の感性で解釈すれば、それで十分です。
誰かが Deathroll を「世界最高の音楽だ」と思ってもいいし、
別の誰かが「ゴミだ」と批判しても、それで構いません。
私にとっては、どちらも問題ありません。



ブラックメタルは極端さや対立と結びつけられがちですが、

あなたの場合、その極端さは内面へと向かっています。内省こそが最も過激な武器なのでしょうか?

現実世界の出来事そのものを変えることは不可能だと思っています。
しかし、それを自分の内面でどう解釈するかを変えることは、成長の重要な触媒になり得ます。
それが、やがて大きな力へと変わるのです。



アルバムタイトルは「爆発」よりも「崩壊」を想起させます。

突発的な暴力よりも、ゆっくりとした心理的崩壊に惹かれるのはなぜですか?

私は、氷のように冷たい吹雪の中で崩れ落ちていくイメージを表現しています。
ブルータル・デスメタルの多くのバンドは、暴力的なイメージを非常に巧みに描いていますが、
私はそれよりも、悲劇性や荒廃感に強く惹かれるのです。



作曲において、これ以上踏み込むべきでない「感情の限界」を、どのように判断していますか?

作曲中、私はその曲を何度も何度も繰り返し聴きます。
ネガティブな表現が行き過ぎると、聴き手が立ち直れないほどの衝撃を与えてしまうことがあります。
それは、私が目指すブラックメタルではありません。
そこに、私は明確な線を引いています。



あなたの作品は STF Records を通じて世界中に届けられています。

内面的で個人的な感情が世界中のリスナーに消費されることを、どう感じていますか?

レーベルの担当者は、いつも「あなたと仕事ができて光栄だ」と言ってくれます。
そして私も同じ気持ちです。私にとっても、それは大きな名誉です。



「極端な感情と沈黙の共存」という言葉は、このアルバムを的確に表しています。

沈黙は、歪みよりも強くなり得るのでしょうか?

沈黙が、鋭く突き刺さるような緊張感を生み出すのに非常に効果的な瞬間があります。
このアルバムの1曲目のイントロは、その好例です。
一般的にイントロは1分半ほどとされがちですが、
私は意図的に約3分使い、聴き手を深い絶望へと沈めました。



2026年、そしてその先へ向かう中で、

あなたの音楽は完成形に近づいていると思いますか? それとも「崩壊」は終わりのない過程なのでしょうか?

私にとって、このアルバムは、これまでの Deathroll のすべての集大成です。
しかし、それは終わりではなく、一つの到達点に過ぎません。
私にとって「崩壊」とは、終わることのないプロセスなのです。

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